プレスリリース
プレスリリース
2023年12月5日
マレリは、特許取得済みの特殊インジェクターと先進のエンジンコントロールユニットを含む、初の水素燃料システムを発表します。この最先端のソリューションは、従来の吸熱エンジンに似ていますが、燃料として水素を使用し、CO2を排出しない水素エンジンを対象とし、環境に配慮したモビリティの興味深い選択肢となります。高圧直接噴射技術における当社の専門知識に基づき、新しいマレリの水素燃料システムは、水素エンジンの厳しい要件を満たし、精度、効率、性能、容易な統合、複雑性の低減を保証します。
水素は非常に軽くて反応性の高いガスであるため、燃焼室内では非常に精密な燃料噴射が要求され、さらにプレイグニッションやバックファイヤといった異常燃焼を回避するための特別な配慮も必要です。また、燃料を効率的に利用するためには、一般的なガソリンエンジンよりも高い圧縮比が必要であり、直噴システムは水素エンジンを実現する重要な要素となっています。
マレリは、700 bar以上のガソリン直噴(GDI)システムを開発・製造した世界唯一の企業です。1,000 barシステムの経験に基づき、ボローニャのプロパルション・ソリューションズR&Dセンターで、水素に特化したソリューションを開発しました。
マレリの水素用直噴インジェクターは、ガソリン用と同寸法としながらも、信頼性が高く低騒音であり、自動車メーカーは既存のプラットフォームに容易に組み込むことが可能です。さらに、このインジェクターは、ダブルアクチュエーション、特殊な磁気回路によりニードルを速度制御して高い流量安定性を実現しているため、さまざまな車両の要件を満たすことが可能です。また、特許取得済みの設計により、インジェクターのダイナミックコンポーネント間の制御不能な衝突を克服し、性能のドリフトを低減しております。更に、標準的なコマンド制御を使用することにより、システムのコストと複雑さの低減にも貢献しております。
燃料システムには、水素タンクの高圧水素をインジェクションの作動圧まで下げるレギュレーター内蔵の減圧器と、最も過酷な自動車用途向け性能試験をパスした特殊なマニホールドも含まれています。複雑な水素ベースのシステムを管理するために、すべての機能はマレリが自社開発したソフトウェア・アルゴリズムと特殊なストラテジーを備えた高度なエンジンコントロールユニットによって制御されます。
マレリは、2023年12月5日~6日にドイツのベルリンで開催される、乗用車および商用車の持続可能な自動車パワートレイン技術に関する欧州最大級の国際産業イベント「CTIシンポジウム2023」のG12ブースで、この新技術を紹介します。
マレリは同イベントで、未来のモビリティを支えるさまざまな種類の先進駆動技術も展示します。展示されるのは、1,000 bar GDI燃料システム、さまざまなパワートレインを持つ車両向けのビークル・ドメインコントロールモジュール、そして有線および無線のバッテリーマネジメントシステム全製品、電気自動車向けのトランスミッションおよびサーマルマネジメント用の多目的スマートアクチュエーターなどです。
注釈:当文書は2023年12月5日に発表された英語版プレスリリースの翻訳です。プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語版が優先されます。
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