プレスリリース
プレスリリース
2022年7月7日
世界的大手自動車関連サプライヤーであるマレリは、800 ボルト炭化ケイ素(SiC)インバーターの新型総合プラットフォームを開発し、インバーターのサイズ、重量、および特に電動車両の重要なパラメータである効率の改善を実現しました。7月6日・7日にドイツのバーデンバーデンで開催された2022年度国際VDI会議 “Dritev” (Drivetrain Transmission Electrification in Vehicles) で初めて本プラットフォームを発表し、1階スタンドBブースで電動化技術の紹介を行いました。
SiCは、高温・高電圧で優れた性能を発揮し、小型・軽量・高効率のソリューションを実現することから、パワーエレクトロニクスに最適な技術として評価されています。特に、バッテリーから得られる直流電力を電動車両のモーターで使用される交流電力に変換するインバーターに適しています。これに加えて、マレリの新しい800 ボルトインバータープラットフォームは、SiCコンポーネント自体と冷却液との間の熱抵抗を大幅に低減する革新的な構造および冷却チャネル設計により、最適化された熱構造も実現しています。これは、電力モジュールの熱除去が重要である、高電力アプリケーションにおいて重要な点となります。
マレリの新しいインバータープラットフォームの主な利点は、より高い効率でバッテリーからより多くのエネルギーを抽出することができることや、電動車両の航続距離の大幅な増加を確保できること、また、充電時間の短縮と車輛の加速の向上にも寄与します。そして、より小さく、より効率的なインバーターは、バッテリーの小型化を可能にし、コストおよび重量そして持続可能性にも寄与するものです。
マレリの車両電動化部門のパワーエレクトロニクス技術責任者であるラズバン・パナティ博士は、次のように述べています。
「当社の800 ボルトSicパワーモジュール技術に基づく新しいインバータープラットフォームは、エネルギー使用の最適化、パフォーマンスの最大化、効率の大幅な向上を実現するアプリケーションに対応できます。」
「当社の包括的なモジュラー型ソリューションにより、パッケージ、冷却システムの設計、および蓄電の面で、お客様により高い柔軟性を提供することができます。」
マレリのすべてのインバーターのソフトウェアは社内で開発され、同じインバーターケース内に設置された電気制御ユニットにホストされています。このソフトウェアはAUTOSAR (Automotive Open System Architecture) 規格に準拠しており、自動車メーカーが要求する診断規格に合わせてカスタマイズされています。機能安全要件はASIL D (Automotive Safety Integrity Level D) 規格に準拠しています。
新しい800ボルトSiCプラットフォームは、10年以上の経験から得られたマレリのインバーター製品群を完成させるもので、これには、IGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor) と炭化ケイ素を基本とした400ボルトのソリューションや、開発中の窒化ガリウム (GaN) ベースのコンバーターが含まれています。
このインバーター群は、ドライブトレインとトランスミッションの分野でヨーロッパ最大の業界イベントの一つである国際VDI会議 ""Dritev"" のブースで、マレリが展示しているソリューションの一部です。本イベントにおいて、マレリは単一のコンポーネントだけでなく、完全な車両エネルギーマネジメントシステムのためのソリューションを含むサブシステムなどの車両電動化の技術ポートフォリオを展示しています。また、「ティア0.5」アプローチを適用し、電動パワートレインに熱マネジメントを統合します。インバーターに加えて、電動モーター、統合型eアクセルシステム、バッテリーマネジメントシステム、およびすべての車両のサーマルシステムを管理するためのソリューションも、マレリが提供する技術となります。
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